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術後の「冷やし」でここまで違う!ダウンタイムを早く引かせるための秘訣

  • 執筆者の写真: HASUMI
    HASUMI
  • 5 日前
  • 読了時間: 5分

当院では、眼瞼下垂手術や眉下切開などのまぶたの手術を数多く行っております。 手術を受ける際、皆様が一番心配されるのは「術後の腫れ(ダウンタイム)」ではないでしょうか?

「どれくらい腫れますか?」「仕事はいつから行けますか?」というご質問をよくいただきます。 腫れの程度には個人差や手術内容も関係しますが、実は「術後、ご自宅でいかに冷やしていただくか」が、翌日の結果を大きく左右します。

本日は、非常にわかりやすい例がありましたので、実際の術後の写真を提示して解説します。※すべての写真は患者様の了承を得て掲載させていただいております。ご協力ありがとうございました!



同じ手術でも、冷やす・冷やさないでこんなに違う!


こちらは、同じ日に「眉下切開(眉下リフト)」の手術を受けられた男性の患者様お二人の写真です。



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上の方: 帰宅後、しっかりと患部を冷やしてくださった患者様。 下の方: あまり冷やせなかった患者様。

いかがでしょうか? 上の方は、翌日にも関わらず腫れも内出血も最小限に抑えられています。 一方で、下の方はまぶた全体に強い腫れと、皮下出血(紫色のアザ)が広がってしまっています。

術後の冷却(クーリング)は、炎症を抑え、血管を収縮させて出血を止めるために非常に重要です。



1週間後には追いつきますが…


もちろん、冷やせなかったからといって治りが悪くなるわけではありません。人間の回復力は素晴らしいもので、1週間もすれば腫れはかなり引いてきます。


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ご覧の通り、1週間後(抜糸時)には、下の方の腫れもかなり引き、上の方の状態に追いついてきました。 しかし、「手術直後の数日間(ダウンタイムのピーク)」をいかに快適に、目立たずに過ごすかという点において、冷却がいかに大切かお分かりいただけると思います。



効果的な冷やし方


当院では、手術当日〜翌日(48時間)は徹底して冷やすことをおすすめしています。


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  • 何で冷やす?

    • ケーキなどについてくる保冷剤をタオルやハンカチで包んだもの。

    • 氷を入れたビニール袋など。

    • ※凍傷を防ぐため、直接肌には当てず、必ず布で包んでください。

  • 便利なグッズ

    • 当院では「メオアイス(2,200円)」という、アイマスク型の保冷剤も販売しております。バンドで固定できるため、冷やしながら休むのに非常に便利です(温めて使うことも可能です)。



「冷やす」以外にも!術後の腫れに影響する5つの因子


冷却以外にも、術後の腫れを左右する要素はいくつかあります。ダウンタイムを軽くするために、以下の点にもご注意ください。


① 手術中の血圧管理と止血(医師の技術)


これは私たちの仕事ですが、手術中にしっかりと止血を行うこと、そして麻酔の量を適切にコントロールすることが腫れを抑える大前提です。丁寧な手術を心がけています。


② 術後の「頭の位置」


心臓よりも高い位置に顔があるほうが、血液が顔に溜まりにくくなります。

  • 就寝時は、枕を少し高くして寝る。

  • 日中は横になりすぎず、ソファでリラックスするなど、上半身を起こして過ごす。 これだけでもむくみが軽減されます。


③ 安静度(血圧を上げない)


術後に運動をしたり、重いものを持ったりして血圧が上がると、閉じたはずの血管が開いて再出血し、腫れの原因になります。

  • 当日は激しい運動は控える。

  • トイレなどで力まない。


④ 体を温めない


「冷やす」の逆で、体を温めると血流が良くなりすぎて腫れが増強します。

  • 手術当日の入浴はシャワー程度に(長風呂やサウナはNG)。

  • アルコールは血管を拡張させるため、数日間は控えるのがベストです。


⑤ 個人の体質(易出血性)


普段からアザができやすい方、血液サラサラのお薬(抗凝固剤・抗血小板剤)を飲んでいる方は、どうしても内出血が出やすくなります。 お薬については、主治医と相談の上、可能であれば休薬することもありますが、体質的に腫れやすい方は、特に念入りな冷却をお願いしています。



さいごに


手術の仕上がりは最終的には同じになりますが、ダウンタイム期間を少しでも楽に過ごすためには、「術後2日間の冷却」が最大の鍵です。

「これから手術を受けるけれど、仕事の休みがあまり取れない」「家族にあまり心配をかけたくない」という方は、ぜひ保冷剤の準備をして手術に臨んでくださいね!



元町マリン眼科の日帰り眼瞼下垂手術


元町マリン眼科では、眼瞼下垂の日帰り手術を行っています。眼瞼下垂手術は下垂による症状があり、診断基準を満たせば保険適応での手術が可能です。


  • 瞼が下がって視界が狭い。

  • 上の方や横の方が見にくい。

  • テレビや本を見ていると瞼がつぶれてくるので手で持ち上げている。

  • おでこや頭に力が入って頭痛や肩こりが取れない。

  • 睫毛が被さって見にくい、あるいは睫毛が良く入る。


などが代表的な症状です。眼瞼下垂でお困りの方は、元町マリン眼科へご相談ください。

眼瞼下垂手術について


手術の費用:3割負担で両眼で50000円前後、1割、2割負担の方は自己負担上限金額です。

また、眼瞼下垂を伴う全身疾患が疑われる場合は初診時に採血を行います。

初診料と合わせて6~7千円程度かかります。手術時間は両眼で1時間程度で、局所麻酔下に行います。


ダウンタイム:2~3日はかなりまぶたが腫れます。1週間後に抜糸を行います。

内出血は2週間程度で徐々に軽快します。

1ヶ月位は朝むくんだり、まぶたが赤いなどの症状が見られることがあります。傷の赤みは半年くらいで徐々に改善していきます。


リスク:出血、痛み、低矯正、再発、創感染、薬剤アレルギーなど、ごくまれに瘢痕形成。



眼瞼下垂でお困りの方は、元町マリン眼科へご相談ください。

下垂相談カウンセリングで気になる点をお聞かせ下さい。

お一人お一人にぴったりな術式をご提案いたします。

保険適応の診断基準を満たさない症例、美容整形などの他院修正についてはご希望があれば自費での手術も行っております。

自費の料金表は公開準備中です。




この記事の執筆者


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元町マリン眼科

院長 蓮見由紀子



所属学会・認定医

医学博士

日本眼科学会認定専門医

横浜市立大学附属病院非常勤講師







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