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目が開かなくなる眼瞼痙攣という病気

更新日:2021年7月19日

こんにちは、院長の蓮見です。


前回は片側顔面痙攣という病気についてお話しました。

今回は眼瞼痙攣という病気のお話です。


眼瞼痙攣というとピクピクするイメージに聞こえるかもしれませんが、英語はblepharospasmといい, 突発的な強い筋肉の収縮のようなイメージです。


目の周りには眼輪筋という筋肉があります。その筋肉が収縮するとまぶたが閉じます。

瞬きはまぶたを閉じる筋肉と開ける筋肉の拮抗、または協調運動で行われていますが、眼瞼痙攣になるとまぶたを閉じる筋肉が強くて、まぶたを開ける筋肉が負けてしまい、目を開けられなくなるのです。


原因はよくわかっていないのですが、中年以降の女性に多い病気です。本人の素因がベースにあり、ストレスやドライアイなどが痙攣を誘発したり、発症のきっかけとなることがあるといわれています。しかし、若い人にも発症したり、突然発症するケースもあります。


最初はドライアイのような症状であったり、眩しいと言うような訴えであったりします。

また目の周りがピクピクするといった症状から始まることもあります。

家の中でも眩しいと言ってサングラスを掛けている人もいます。


進行すると目が開けられなくなり、人やものにぶつかったり、運転などが怖くてできなくなるなどと、社会生活にも支障をきたします。



眼瞼痙攣のセルフチェック(若倉ら、日眼会誌2005年)


  • 光が眩しい

  • 目が乾く感じがする

  • 目を開けているのが辛い

  • 意志とは関係なく目をつぶってしまう

  • まばたきの回数が多くなった

  • 以前のような自然な瞬きが出来ない

  • まぶたがピクピクする

  • 点眼治療で改善しない症状がある

  • 目や目の周りに違和感や異物感がある

  • 口元がピクピクする


以上の項目に3つ以上当てはまる方は受診を検討しても良いでしょう。




治療はストレスやドライアイがあれば、まずそれを改善してみます。神経の高ぶりを抑える内服や漢方で軽減する人もいます。

また、クラッチ眼鏡という、まぶたに触れる眼鏡で目が開けられるようになることもあります。それは知覚トリックというものを利用しています。

しかし、なかなか保存的治療では治るケースは少ないのです。

そこで眼輪筋を緩めるボトックス注射を行います。


ボトックスは以前のブログでもおなじみの、シワを取ったりする注射ですが、眼瞼痙攣には保険適応があります。費用は両目で3割負担で17000円くらいです。


注射は目の周りの12箇所くらいに1.25~2.5単位ずつ打っていきます。針は一番細い針を使いますが、痛みが強いので、痛みが苦手な方は麻酔クリームを使ったり、冷やして注射を行います。

効果は3ヶ月から半年くらいです。薬が切れてくると、また目が開かなくなってくるので再注射の目安になります。



眩しい、目が開きづらい、治らないドライアイや眼の不調がある方は、一度相談に来られてはいかがでしょうか。

当院では眼瞼痙攣に対するボトックス注射が行なえます。注射は予約制です。当日の注射対応は出来ませんのでお電話でご相談ください。



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