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ものもらい、切る?切らない?

更新日:2月24日

最近ものもらいの切開手術が増えています。

当院では、必要であれば当日の切開も行っています。

たかがものもらいで眼科に行かなくても、、、という人が多いのか、結構大きくなってから受診されるケースが多々あるからです。


しかし、初期であれば、切らずに点眼などで軽快するケースももちろんあります。



今日は私がどういう基準で切開手術を勧めているのか、または切らないで保存的治療をお勧めするかについて私見をお話ししたいと思います。



まず、切った方が良いと思われるものもらい


①皮膚が薄くなって中身が透けて見える。

いずれ破ける運命にあります。お休みの日に破けたり、外出先で破けたら大変ですし、ショックも大きいです。先手を打って切っておけば安心です。





②硬いしこりがある。

硬いしこりは被膜につつまれたものもらいで、点眼などの治療ではなかなか吸収されません。1か月、2か月はザラ、半年くらい治らないかもしれません。中身を出せば早く吸収される可能性が高まります。





③裏側から白い中身が透けて見える。

裏側が薄くなってきたら、チャンスです!ここを切って出してくれと言っているサインです。このようなものもらいは裏側から切ることにより、皮膚に傷跡が残る心配は無用です。





④高齢者のなかなか治らないものもらい。

高齢者のなかなか治らないものもらいは癌の可能性があります。生検して細胞を調べた方が

良いです。



切らないで治るかもしれないものもらい


①瞼の際に白くポツンと膿が見えていて、痛みがあるものもらい

この場合は穿刺と言って、針を刺して膿を出す処置をします。針を刺す時はチクッとしますが、膿を出す時が何とも言えず痛いです。





②瞼が赤くて柔らかく腫れていて、痛痒い感じのものもらい

お子さんなどでよく見られます。まだ中にしこりがなく、炎症が主体の場合は切っても何も出ませんし、痛みが強いので切らないで点眼や内服で様子見ます。




切るかどうかはご本人次第のものもらい


①小さなお子さんや学童のものもらい

3歳くらいまでのお子様で、親御さんの強い希望があれば切開手術は行えます。しかし、押さえつけて切って中身を出せるだけ出すという手術で、スピード勝負の手術となります。

8~9歳くらいの物わかりの良いお子様なら、局所麻酔での切開には対応できます。


②しこりはずーっとあるが、痛みや症状は全くないものもらい

ものもらいは、いつかは吸収されますので、ものもらいであることが確実で、痛みも何もないのであれば放っておいても大丈夫です。しかし、ある時感染がおこったり炎症をおこしたりして痛みを起こす可能性はゼロではありません。


③あかんべーをすると茸のように飛び出しているものもらい

茸のようなものは肉芽と言って弱い組織の塊です。そのうち脱落しますが、ゴロゴロしたりする場合は切るとスッキリするかもしれません。



いかがでしたか?

こうしてみるとほとんどのものもらいは切った方が良さそうですよね!もちろん、切らない治療にも対応しておりますのでまずは受診の上ご相談ください。写真は全てご本人の了解を得て掲載しています。掲載にご協力いただきました方々、どうもありがとうございました。



元町マリン眼科では、ものもらい・霰粒腫の切開手術に対応しています。

お子様から大人までほとんどの年齢の方の手術実績があります。大人の切開例はこちら、お子様の霰粒腫切開についてはこちらをご覧下さい。

御本人の切りたい意思が(未成年の方は保護者の方の同意も)があればほとんどの症例は手術適応があります。

手術は当日でも行えますが、手術をご希望の場合はなるべく事前にお電話を頂けますと幸いです。







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