こんばんは。院長の蓮見です。
今日のお話は、眼科でよく見かけるあの気球のお話です。
眼科で視力を測る前に必ず、この機械で何かを測定していますよね。
この機械は屈折と眼圧というのを測る機械です。この機械は両方を測れるタイプですが、屈折を測る機械と眼圧を測る機械が別々のところもあります。
この気球でおなじみの機械で測るのが屈折です。コンタクトをお使いの方は、自分の近視の度数をご存じかもしれません。-3.00とか‐6.50とかいう数字がそれにあたります。
0が正視といって、近視でも遠視でもない状態、この場合は景色にピントが合います。
数字がプラスであれば遠視で、マイナスだと近視になります。
覗いた時に、この気球がぼやけていてピントが合わない感じがします。それはわざとぼやかして、眼を自然な状態にするためです。(雲霧といいます)ですから、ぼやけていてもちゃんとはかれているので安心してくださいね。
続いて、眼圧を測ります。
機械の中の緑色の光を見ていると、風を当てられる検査です。
黒目(角膜)に風を当てて、その凹み具合で目の中の内圧を測っています。
一定の圧で風を当てており、眼圧が高いとあまり凹まず、低いとたくさん凹む原理を利用しています。この方法は接触しないで良いので検者も被検者も楽で良いですが、角膜の厚みや剛性に影響されることがあります。
また、苦手で目をつぶってしまう人がいたり、かえって力が入って高く数字が出てしまう事もあります。
3回測って平均値を出しています。
眼圧は、緑内障という病気の検査で重要です。
緑内障は子供や若い方がなるのはまれですが、30代から40代くらいにかけて見つかる頻度が多くなる病気です。もし眼圧が高いと言われたら、このくらいの年齢になったら定期検診を受けるようにしましょう。
検査の実際を動画にしました。
緑内障についての詳しい記載は以前のブログも是非参考にしてくださいね。
緑内障についてはこちら
緑内障の治療についてはこちら
今日は検査の解説でした!
この記事の執筆者
元町マリン眼科
院長 蓮見由紀子
所属学会・認定医
医学博士
日本眼科学会認定専門医
横浜市立大学附属病院非常勤講師(ぶどう膜専門外来)