top of page

横浜市の帯状疱疹ワクチン公費助成が始まります!

  • 執筆者の写真: HASUMI
    HASUMI
  • 7月1日
  • 読了時間: 4分

更新日:7月4日


横浜市にお住まいの皆様へ、帯状疱疹ワクチン接種に関する重要なお知らせです。令和7年度(2025年度)から、国の方針に基づき、帯状疱疹ワクチンが「定期接種」となり、費用の一部が公費で助成されるようになります。 これにより、より多くの方が帯状疱疹の予防接種を受けやすくなります。



帯状疱疹とは?なぜワクチンが必要?


帯状疱疹は、子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルスが原因で発症します。免疫力が低下すると、神経に沿ってピリピリとした痛みや水ぶくれを伴う発疹が現れます 。特に注意すべきは、発疹が治った後も痛みが続く「帯状疱疹後神経痛(PHN)」で、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。70歳代での発症が最も多く、高齢になるほど重症化しやすく、PHNへの移行リスクも高まります。ワクチン接種は、発症予防だけでなく、重症化やPHNへの移行を減らす効果が期待できます 。


数年前、当院の事務長(70歳代)が帯状疱疹後の神経痛に悩まされていました。その時のブログはこちら


いつから?対象者は?


横浜市での公費助成は、令和7年7月1日(火)から正式に開始されます 。元町マリン眼科では、7月1日よりお電話、または窓口にてご予約を受け付けます。(045-319-4271)



公費助成の対象者は以下の横浜市民の方々です 。

  • 当該年度内に65歳を迎える方。

  • 60歳から64歳で、HIVによる免疫機能の障害があり、日常生活が困難な方。

  • 令和7年度から令和11年度までの5年間限定の経過措置として、その年度内に70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳を迎える方。

  • 令和7年度に限り、100歳以上の方は全員が対象です。

この公費助成は生涯に一度だけの機会です 。過去に帯状疱疹ワクチンを接種済みの方(生ワクチン1回、不活化ワクチン2回)は原則対象外です 。


2種類のワクチン:効果と費用


帯状疱疹ワクチンには主に2種類あり、それぞれ特徴と自己負担額が異なります。

項目

乾燥弱毒性水痘ワクチン「ビケン」(生ワクチン)

乾燥組換え帯状疱疹ワクチン「シングリックス筋注用」(不活化ワクチン)

接種回数

1回

2回(2ヶ月以上の間隔)

効果持続期間

5年程度

少なくとも10年間

発症予防効果

50~59歳 約70%、60歳以上 約50%

50歳以上 約97%、70歳以上 約90%

PHN予防効果

60歳以上 約66.5%軽減

50歳以上 100%軽減、70歳以上 85.5%軽減

主な注意点

免疫低下者は接種不可

副反応がやや強く出ることがある

自己負担額(助成後)

4,000円

1回あたり10,000円(合計20,000円)


シングリックスは効果と持続性に優れますが、費用が高く2回接種が必要です。ビケンは費用が抑えられ1回接種ですが、効果や持続期間はシングリックスに劣ります 。どちらを選ぶかは、医師と相談してご自身の状況に合わせて検討しましょう。


自己負担額が無料になるケース


以下のいずれかに該当する方は、自己負担額が無料になります 。

  • 生活保護受給世帯の方。

  • 世帯全員が市民税非課税の方。

  • 中国残留邦人等支援給付受給者の方。


接種までの流れと医療機関


  1. 接種券(予診票)の受け取り: 対象者には、横浜市から令和7年6月下旬頃に予診票が送付されます 。

  2. 医療機関への事前予約: 予診票が届いたら、接種を希望する医療機関へ事前に予約を入れましょう。

  3. 横浜市内の協力医療機関リストは、横浜市健康福祉局のウェブサイトで確認できます 。必ず事前に医療機関に電話で確認し、予約をしてから受診してください 。




副反応と救済制度


ワクチン接種後には、注射部位の痛みや腫れ、発熱、倦怠感などの副反応が起こることがあります 。シングリックスの方が全身性の副反応が強く出ることがありますが、通常2~3日で治まります 。

ごく稀に重い副反応が発生する可能性もゼロではありませんが、万が一健康被害が発生し、因果関係が認められた場合には、「予防接種健康被害救済制度」が適用されます 。


まとめ


帯状疱疹は重症化すると、神経痛などの副作用で長期間苦しむケースもあります。また、眼にもぶどう膜炎や強膜炎を起こすこともあります。横浜市での帯状疱疹ワクチン公費助成は、市民の皆様が帯状疱疹とそのつらい合併症から身を守るための大切な機会です。ご自身の年齢や健康状態に合わせて、この制度を積極的に活用し、健康で快適な生活を送りましょう。不明な点があれば、かかりつけ医や横浜市の担当部署にご相談ください。


帯状疱疹ワクチン接種に関するお問合せ先(横浜市予防接種コールセンター)


【電話番号】045-330-8561(FAX番号:045-664-7296)

【受付時間】9時~17時(土日祝日・年末年始を除く)

【対応言語】日本語、英語、中国語、韓国語、ベトナム語、ネパール語

bottom of page