瞼のまれな病気、IgG4関連眼疾患
今日は比較的まれな病気の解説です。IgG4関連疾患という病気ですが、まず名前が難しいですね。IgG4(アイジージーフォー)とは一体何なのでしょうか? IgGというのは免疫細胞が作る抗体(免疫グロブリン)の中で、血清中に一番多くみられるものです。IgGの働きは、身体にとって有害な細菌や毒素などに反応して中和する事です。 IgGには4つのサブクラスがあり、IgGサブクラス4がIgG4です。IgG4は通常サブクラスの中では最も少なく、全IgGの中の4%未満ですが、IgG4関連疾患の患者さんでは、血液中のIgG4の濃度が上昇しています。 そして、全身のいろいろな臓器にIgG4産生細胞が浸潤しているのが特徴です。代表的な臓器は膵臓、唾液腺、涙腺、腎臓などです。複数の臓器が同時に、あるいは時間差をもって侵されることもあります。IgG4産生細胞が強く浸潤している臓器は線維化を起こして機能障害を起こします。 IgG4関連疾患のうち、眼に症状を起こすとIgG4関連眼疾患となります。かつてはミクリッツ病と言われていました。 症状…瞼が腫れます。また、涙腺が侵されるの