院長の蓮見です。
本日、日曜日は桜木町の救急センター当番でした。
コンタクトによる傷などが続きましたが、「8時半ごろに右眼に墨を垂らしたような感じに見えた」という訴えの方が来ました。
この墨が垂れた、という表現はほぼ硝子体出血が起きていると考えられます。
硝子体というのは眼の中のレンズ(水晶体)の後ろで、網膜の前にある透明なゼリー状の物体のことです。
その部分に出血すると、日本人ならみんな「墨を垂らしたよう」と表現します。外国の方は何と言うんでしょうかね❓絵の具を垂らしたみたい、、、かな。
瞳孔を開いて眼底検査を行ったところ、その方は網膜に穴が開いていました。破けた網膜に血管が含まれていたので、そこから出血したのです。
救急センターにはレーザーがありませんので、お近くの大きな病院に紹介状を書きました。明日までに剥離が進行しなければ良いと思いますが、結構大きな裂孔だったので、手術の方が良いのかもしれません。
次の方は片目が痛い、という訴えでしたが、その目は網膜剥離と緑内障手術の術後で視力はほぼない、という触れ込みでした。
眼の手術後に目の中に菌が入って起こる術後眼内炎もありうると思って眼球を見たところ、大きなプラスチックの塊が入っていました。
最初は白内障の術後に入れる人工レンズだと思いましたが、やたら大きくて凸凹しています。
取り出してみると、細いチューブが先についていました。それは緑内障の手術で使うチューブインプラントというものでした。
取り出したところ、患者さんの痛みは治まり、幸い眼球には穴は開いていませんでした。そのチューブインプラントというものは結膜の下に埋め込まれているものなのですが、やはり異物であるので、身体から排出されてしまったんですね。
その後11時台からは患者さんも途絶えて、平和な救急外来でした。
今週も1週間頑張りましょう!
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